疲労回復について
疲労とは
私たちは運動すると「体が疲れた」と感じますが、研究では筋肉や内臓自体はほとんど疲れていないことが明らかになっています。実は、疲れているのは体ではなく脳、なかでも呼吸や体温の調整などを司る「自律神経」。運動すると自律神経が活発に働くことによって疲労が生じているのです。運動で体が疲れたと感じるのは、疲れた自律神経が「これ以上運動させないように」とシグナルを発し、体が疲れていると錯覚させていることが原因です。
自律神経を疲れさせるという意味では、デスクワークも同じです。自律神経には交感神経と副交感神経がありますが、デスクワークで集中力や緊張が高まると交感神経が優位になり、自律神経に大きな負担がかるのです。
潜在疲労チェックシート
以下の項目に、YESかNOで答えましょう。YESが多いほど、長期的な疲労がたまっている可能性があります。
- 物事はきりのいいところまでやらないと気が済まない
- 屋外で過ごす時間が長い
- 責任感があり、残業も苦ではない
- 運動は毎日するよう心がけている
- 趣味で夜更かししてしまうことがある
- 体を動かすことがストレス解消になる
- ひとつのことに集中すると周りが見えなくなる
- 熱めの風呂に入ることが好き
- コーヒーや栄養ドリンクをよく飲む
5つ以上該当する方、要注意です!
睡眠の質の向上による
疲労回復法
厚生労働省の調査では、日本人の70%以上が日頃から慢性的に疲労を自覚していることが報告されており、日本は世界有数の「疲労大国」と言えます。しかし疲労に関する科学的・医学的な研究が始まったのは1999年のことで、残念ながら医師や医療関係者ですら疲労の原因について正しい知識を持つ人が少ないのが現状です。一般の方の中には「熱い温泉にゆっくりつかる」「栄養ドリンクを飲む」といった間違った疲労回復法を信じている方も多いのではないでしょうか。
当クリニックは、睡眠時無呼吸症候群の方への治療と大学における研究成果から、いびきや無呼吸が疲労の原因の一つであるという研究結果のもと、「睡眠の質の向上による疲労回復法」を提案しております。
大阪市立大学医学部疲労医学講座の特任教授であり(~2020年3月)、疲労と睡眠の第一人者として多数の著書やメディア出演を通じて正しい知識を伝える梶本修身医学博士・医師が院長を務め、疲労に悩む多くの患者様をサポートしております。
当院で行っている睡眠検査
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無料の検査
自律神経機能疲労度検査
交感神経と副交感神経のバランスやトータルパワー値を測定することで自律神経の疲労度を科学的・客観的に把握します。
※初診時無料、2回目以降1回1,100円(税込)。 -
保険診療の検査
簡易型PSG検査、血液検査などを行っています。
簡易型PSG検査 -
自由診療の検査
ヒトヘルペス6・7型検査(唾液)などを行っています。
ヒトヘルペス
6・7型検査(唾液)※新型コロナウイルス感染拡大に伴い、中止しております。
当院で行っている睡眠治療
当クリニックは保険診療を中心としており、重度の睡眠時無呼吸症候群の方には、睡眠効率を上げることで慢性疲労を劇的に改善する「CPAP(シーパップ)」を積極的に導入しております。また、保険適用に満たない軽度~中度の睡眠時無呼吸症候群の方やいびきのある方向けに、アルゴリズムを改良した「自費CPAP治療」を開発し、自由診療にてご提供しております。
院長からのアドバイス
あなたは思い込みや自己流の間違った疲労回復法ばかりしていませんか?また、世の中には疲労回復を謳う健康器具や食品が溢れていますが、そのほとんどが疲労回復につながっているとは言い難いのが現実です。
疲労を放置していると、老化を早めたり、重大な病気を招いたり、最悪の場合は突然死といった恐ろしい結果を引き起こしかねません。疲労を甘く見ないで、ぜひ気軽にご相談下さい。